まず、フランスでビジネスをスタートする際、最初に⽴ちはだかる「会社形態の選択」という壁があります。「どの形を選ぶか」で、税⾦・社会保障・信⽤⼒など、後々の運営に⼤きな違いが⽣じます。いざ起業しようとしても、「SAS/SARL/micro-entrepriseって何が違うの?」という疑問を持つ⽅も多いでしょう。
本記事では、フランスで⽇本⼈がよく使う会社形態を整理し、メリット・デメリットを⽐較したうえで、「こんな⼈にはSAS向き」「こんな⼈にはmicro-entreprise向き」といった具体例も交えて解説します。
補⾜:フランスにはSA(Soci.t. Anonyme)、EURL、SNCなど、他にも多様な会社形態があります。本記事では、在仏⽇本⼈が⼩規模・中規模ビジネスでよく利⽤する主要な3形態(SAS・SARL・micro-entreprise) に絞って解説します。
この記事でわかること、
・起業・ビジネススタート時に「⾃分に合っているか」を判断するための指針。
・フランスで選べる主な会社形態(SAS・SARL・micro-entreprise)の制度概要。
・各形態のメリット・デメリット。
1.背景と制度の概要
まず、フランスでビジネス形態を選ぶにあたって押さえておきたい背景と制度の枠組みを整理します。
フランスでは事業形態として、個⼈事業的なもの(例えば micro-entreprise / “entreprise individuelle”)から、会社格(法⼈格)を取得するもの(例えば Société par Actions Simplifiée(SAS)/ Société à Responsabilité Limitée(SARL))まで、複数選択肢があります。
各形態では、
①構成⼈数(株主・出資者数)
②設⽴・資本⾦要件
③税制・社会保障制度
④責任(出資者の責任範囲)
などが異なります。
特に在仏⽇本⼈として気をつけたいのは、外国⼈出資者、代表者としての法的地位、そしてフランス特有の社会保障・税制の制度です。

2.各形態のメリット・デメリット
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