フランスで「離婚」という現実に直面した際、どのように弁護士を選べば良いでしょうか?
日本の弁護士数は約4万3千人で、一方、フランスの弁護士数は約7万人です。日本の人口は約1億2,600万人、フランスの人口は約6,700万人です。
日本では離婚が90パーセントが離婚届という形で成立し、弁護士の介入は必要ありません。一方、フランスでは協議離婚でも裁判離婚でも、夫婦双方が弁護士を立てることが義務付けられています。そのため、弁護士を探すことが最初の重要なステップです。しかし、弁護士の数は多いため、どの弁護士を選ぶかが最初の難関となります。イエローページを見たりするのは避けた方が良いです。以下にアドバイスをいくつか挙げてみましょう。
弁護士の管轄について
1. まず、裁判離婚の場合、管轄の問題があります。裁判所は地域ごとに管轄が異なり、弁護士はその管轄内の弁護士である必要があります。他の管轄の裁判所の案件を扱う場合には、その管轄の弁護士を窓口弁護士として立てる必要があります。一方、協議離婚の場合は裁判所を通さないため、管轄の問題はありません。
離婚の場合は、家庭法に精通した弁護士を選ぶ
2. 弁護士は医者とは異なり、弁護士資格を取得する際に専門分野を選択する必要はありません。専門分野は経験によって積み重ねられます。離婚に関する問題を解決するためには、家庭法に精通した弁護士を選ぶことが大切です。
弁護士とのコミュニケーション
3. 弁護士とのコミュニケーションがとれるかどうかは、離婚手続きの成功にとって重要です。弁護士が十分に話を聞いてくれるかどうかを確認する必要があります。また、法律用語やプロセスに不慣れな場合は、日本語が話せる弁護士を選ぶことをお勧めします。領事館のウェブサイトには、日本語が話せる弁護士のリストが掲載されています。理解できないまま離婚手続きが進むことを避け、しっかりとコミュニケーションを取れる弁護士を選びましょう。
よく聞くのは、「良く分かっていなくて署名をしてしまい、離婚成立後に思った結果と違う。」「弁護士が勝手に話を決めてしまった。」といった声です。分からない状況で離婚手続きが進行しないように、しっかりコミュニケーションが取れる弁護士を選択することが重要です。
この記事は、05.09.2023のものです。